2014年上期は、東京オリンピックの開催決定によって上昇した相場の持続性が試される期間でした。対象となるほぼ全てのマンションで引き続き成約単価が上昇していますので、一時的ではない上昇相場の持続性を感じさせる結果となりました。
【豊洲エリア】
相場の牽引役であるアーバンドックパークシティ豊洲(3棟)は、前年同期比で成約単価が10%程度上昇しているにも係わらず、ほぼ同数の成約戸数となりました。
豊洲・晴海エリアには新築マンションの供給が継続されていますが、旧価格の新築マンションが完売し新価格に入れ替わったため、中古マンション相場上昇に影響しているものと思われます。加えて、新価格のタワーマンション竣工時期が2年以上先の物件のみになっていることが中古マンションを選択する層をより増やしているため、継続的な相場上昇の原動力になっていると思われます。
豊洲3丁目のシティータワーズ豊洲(3棟)およびTHE TOYOSU TOWERも堅調です。特にシティータワーズ豊洲(3棟)は売れ残り新古の販売がほぼ終了した事や、価格が新築販売時に近づいてきた事で、活発な取引となりました。
豊洲4丁目の3棟(東京フロントコート・スターコート豊洲・プライヴブルー東京)も、成約戸数は減少しているものの引き続き上昇しています。
【有明エリア】
東京オリンピック開催決定によって相場が急激に上昇しましたが、2014年上期も堅調な取引が続いています。
エリアNo.1人気のブリリアマーレ有明は、昨年9月以降に爆発的な取引と相場上昇を経験しましたが、その後落ち着きを取り戻しつつあるものの、取引量は前年同期比で1.67倍(167%)となり、価格も上昇しています。
一方、出遅れ感のあったオリゾンマーレとガレリアグランデについては、ブリリア2棟の価格上昇の影響で割安感が出たこともあり、価格が上昇しました。
【東雲エリア】
豊洲エリアの相場上昇の影響で、割安感のある東雲エリアが一歩遅れて取引が活発になってきました。
特に顕著だったのは、ビーコンタワーです。新築販売価格が高かった事もあって、今まで取引量が少ないマンションでしたが、相場上昇によって成約戸数を増やしました。
また、Wコンフォートタワーズは常に十数件の売り出し物件のあるマンションでしたが、成約戸数が急速に増えたことで、売り出し中の物件が激減しています。成約価格はまだそれ程上昇していませんが、今後は上昇すると思われます。
2014年上期の成約戸数(湾ナビ取扱いマンションのみ)は、前年同期と比較して約1.16倍(115.9%)になりました。上昇割合は、2013年下期の前年同期より減少しています。
2014年上期の評価額上昇率は、2013年下期比で1.79%のアップでした。2013年下期は2013年上期比で2.58%アップだったので、落ち着きを取り戻した期間となりました。
今回下落した物件は、南側にマンション建築が進んでいるブリリア辰巳のみでした。
当社への問い合わせ件数や、会員増加数も引き続き高水準で推移していますので、湾岸エリアのマンションに対する関心は引き続き堅調です。