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2016年下期 湾ナビ評価額のダイジェスト

●マーケットレヴュー

2016年下期(6~12月)当初は景気の下降局面にありました。ドル円レートは一時100円近くの水準となり、この影響からオリンピック決定以降、常に湾岸へ熱い視線を注いでいた外国人投資家の動きが一旦止まってしまいました。当社の観測エリアでの物件成約数は昨年同期比に比べて伸びたものの、前期比となりますと90%にとどまりました。2016下期後半になりますと為替レートは再び円安水準傾向となり、これに伴い景気の回復傾向も見られます。

いま、湾岸マンションは試されている時代と言えるでしょう。

豊洲市場移転のつまづきから来る豊洲一帯の風評被害は、気になさらないお客様が大多数とはいえ一定の影も落としています。また、中古マンションの需給バランス悪化により、2017年上期含めてエリア全体の売り出し期間の長期化と平均成約坪単価の下落は避けられないものと見られます。 しかし、インフラ面の進展で言えば、湾岸エリアはまだまだ発展途上です。環状2号線の開通・BRT運行・地下鉄8号線開発・豊洲駅前開発・東雲DHL跡地開発・有明北3-1地区計画とオリンピック競技会場、そして晴海選手村など・・・世界都市東京でもここ数年先まで開発が進むことが決定しているエリアは他にありません。将来は明るいけど、足元の未来は薄暗い。そういった状況と評価します。

【豊洲エリア】
豊洲エリアは全体的にほぼ横ばいの評価とさせていただきました。
豊洲4丁目の3棟「プライヴブルー東京」「東京フロントコート」「スターコート豊洲」のうち、特に「東京フロントコート」「スターコート豊洲」はエリア全体から見た割安感と駐車場を含めた維持費の経済性から一定以上の需要があることが確認されています。3棟すべて成約事例数・価格ともに前期から横ばいという判定です。
一方で、豊洲3丁目のシンボリックマンション、「シティタワーズ豊洲ザ・ツイン」「シンボル」については成約価格の下落が観測されました。特に「ザ・ツイン」は供給数が多いため、売主と買主の希望が釣り合わず、値下げした部屋から売れる、といった状況です。豊洲3丁目のシンボル的存在かつ豊洲駅徒歩4分という好立地のため、指名されることも多いマンションではあるので、需給バランスの問題かと考えます。一方でお隣「THE TOYOSU TOWER」は、エリアトップの活発な取引が観測されました。
豊洲6丁目の「SKYZ TOWER&GARDEN」については、今期も堅調な成約事例が積み上がっており、評価額は据え置きとなりました。

【有明エリア】
有明エリアは、「ガレリアグランデ」と「ブリリア有明スカイタワー」の取引が活発でした。スカイタワーの事例数は前期に引き続いてエリアトップであり、これは有明エリアの需要がファミリーに偏っており、同マンションがちょうど雰囲気にマッチしていたためと推察します。「オリゾンマーレ」と「ブリリアマーレ有明」は下落評価となりましたが、オリゾンマーレは敷地周辺の開発が今後どのような形になるかまだ不透明であること、ブリリアマーレは今後の維持費を懸念される方が多かったからと考察します。

【東雲エリア】
東雲1丁目エリアで評価額が上昇した物件はゼロでした。これは湾ナビ開始以来のことです。このエリアの相場は、二極化が加速しています。「プラウドタワー東雲キャナルコート」「パークタワー東雲」の2マンションは、成約価格・取引数も比較的堅調を保ったのに対し、他のマンションは下落が観測されたために、評価額を若干下方修正させていただきました。この中でも「キャナルファーストタワー」は取引数がエリアトップで、比較的良好な間取りと豊洲よりも割安感のある相場が好感を持たれたのだと考えます。東雲エリアは道路を挟んだ向かい側、DHL倉庫跡地の開発はホテルと決まりました。

【晴海エリア】
「ザ・パークハウス晴海タワーズクロノレジデンス」ですが、取引数・成約坪単価の減少が確認されたため、若干の下方修正とさせていただきました。「クロノレジデンス」そして「ティアロレジデンス」の並びに新築タワーマンションの「パークタワー晴海」のモデルルームオープンが近づいています。すぐ隣の新築マンション販売は、中古取引を活発化させるものと期待します。

●成約戸数

2016年下期の成約戸数(湾ナビ取扱いマンションのみ)は、前年同期比で+43.1%でした。上期に比べると減った印象でしたが、同期比では大幅な伸びが観測されています。2017年上期は更に取引数が増えるでしょう。エリア内で継続的に販売される新築マンションの影響で、住み替えが促進され、売買を活発化させています

●評価額の変動

2016年下期の全体評価額変動率は、前期比-1.45%のダウン判定となりました。サイトオープン以来続いてきたエリア評価額の伸びが止まり、一旦踊り場に入ったものと考察します。成約までの売り出し期間もかなり延びていますが、そもそもこのエリア内仲介店の査定がこうした現状を正直にお客様へお伝えしているのか、若干の懸念を持っております。私どものサイトは売主と買主が同時にこのサイトを見ることも考え、評価額はかなり保守的です。今後とも、売り買いどちらにも偏らない評価額公開サイトとして、注目を浴び続ける湾岸エリアのいまを発信し続ける所存です。

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