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三井健太第28回マンションの寿命と人間の寿命。どっちが長い?

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マンションの寿命と人間の寿命。どっちが長い?

 

マンションは古くなったらどうなるの?寿命は何年?このような心配がふと頭をかすめることはないでしょうか?

 

人間は高齢化が進み、今でも平均寿命は80年余であるが、やがて90年に伸びるかもしれない。100歳まで生きる人も今よりずっと増えるでしょう。その前提でマンションの寿命を考えると、心配事が出て来ます。

 

マンションを40歳の人が新築で購入し90歳を迎えるとき、マンションの年齢は50歳です。そのときマンションはどんな状態になっているのでしょうか?

新築マンションを購入した人も、長く住めば、いつか老朽化の問題に直面するときが来ます。中古マンションを購入した人は、そう遠くない日に心配の種を抱えるようになるかもしれません。

 

永住志向が強まっていると言われる折、所有するマンションの将来を考えることは意義深いものがあります。

 

●マンションもいつかは建て替えるときが来る

マンションの躯体(構造体)の耐用年数は税法上47年ということになっていますが、実際は100年くらいの寿命があるとも言われています。適切なメンテナンスを継続的に実施した場合という但し書き付きですが。

 

マンションが、人間の生活に適するものであるためには、コンクリートの躯体以外に、電気や水道、ガス、排水といった機能が残っている必要がありますが、これらの寿命はコンクリートよりはるかに短いため、定期的なメンテナンスと交換などの措置が必須になります。

 

しかし、やがては部分的な修理では間に合わなくなってマンション全部の造り替え、すなわち建て替えの必要が起きるはずです。

これまでの例は、平均38年で建て替えが実行されて来ました(2004年・国土交通省発表)。短いもので18年(公団の宇田アパート・東京都渋谷区)という例もあるほどです。

この短さの原因は、高度成長時代に「質より量」優先で建てられたことにあるとされます。早く言えば、先のことまで考えなかった粗悪な集合住宅が多かったためです。

最近のマンションには、そうした粗悪なものは少ないと考えられますが、いつか寿命がくることは間違いありません。

 

 

そのとき、マンションの権利関係はどうなるのですか?その費用は誰が支払うのでしょうか?それとも、そのマンションに対する権利(?)がなくなってしまうのでしょうか?――このような疑問を持つ人もあるようです。ただ、そんな先のことまで考えてマンションを購入する人は少ないのも事実です。

 

第一、100歳まで同じマンションに住み続けることはイメージしにくいものです。しかし、買い替えを繰り返しながら常に新しいマンションに住み続けることもないはずで、どこかの時点では相当古いマンションに住むことになるでしょう。そのとき、その古いマンションの寿命が尽きかけているような状態では困ります。

 

結局、マンションの寿命という問題は他人事ではなく、自分の問題として降りかかってくる可能性があるのです。長寿命のマンション造りは、業界や行政にお任せではなく、住まい手が関心を持ち、住まい手のニーズとして造り手のお尻を叩くことも必要なのではないでしょうか?

 

閑話休題、建て替えの必要が起こる状態のマンションは、居住性が相当悪化しており、最悪の場合はスラム化している可能性もあります。その状態では、所有者が賃貸している比率も高いはずで、そうなると建て替え計画の推進に必須の合意形成は不可能かもしれません。

 

高齢のため建て替えのための諸事が面倒だから、このままそっとしておいて(建て替えは私があの世に行ってからにして)と反対する居住者も出て来るに違いありません。

 

マンションの建替えは、区分所有法(建物の区分所有等に関する法律。別称、マンション法)によって所有者の5分の4以上が賛成しないと実現できないことと、住民の費用負担の問題などがあって、建て替え決議は相変わらず難しいのが実情です。

 

 

これまでの例を見ても、建て替えの実現までには長い年数がかかっています。たとえば、渋谷区にある有名な「同潤会代官山アパート(2000年8月竣工。501戸のマンション等)」の場合は、12年を要しているのです。

最近竣工した「多摩ニュータウン諏訪2丁目住宅」は、分譲から40年経た1991年に建て替え協議が始まっており、それから合意形成まで20年を要したのです。640戸のうち2戸を除いて賛同を得ることができ、2011年に着工に至ったと報道されています。

 

建て替えには巨額の費用がかかります。これをどのようにするかと言うと、例えば再開発や総合設計制度の活用で容積を倍増して「保留床」という財産を生み出し、それをディベロッパーに売ることで、建て替え費用に充てるのです。

容積とは、「敷地面積の〇〇%までの床面積の建築を許す」という都市計画法に定められた建築の要素ですが、東京都心の超高層ビルが建っているような地域は500%~1,000%、一戸建て住宅街は80%~100%というように幅があります。

 

仮に、容積300%の地域に150%の範囲で建てられた老朽マンションがあったとします。そこに、限度の300%まで面積を増やした新しいマンションを建設すれば、増えた分を売却することで建設費を生み出すことができ、かつ所有者は元の面積を負担なしで確保できるという計算が成り立つわけです。

勿論、元の面積より増やしたい人は、増床分から資金を出して購入することが可能です。

 

●建て替えの障害

小泉内閣時代の規制緩和政策の流れを汲んで、容積率も緩和されました。従来200%しかなかった場所が300%に増えたり、都心の高度利用地区に指定されている場所では、指定容積率に300%割増を認めたりするケースもあります。

また、総合設計制度という従前からある制度を活用して、容積率400%の場所に600%の建物が建てられるボーナス制度もあります。

 

容積率の緩和は、都市計画によって受けられる場所と受けられない場所があります。また、敷地の規模によっても緩和の程度が異なるのです。いずれにしても、建て替えを円滑に進めるには、容積率の緩和(割り増し)が必須で、今後も方向は変わらないと見て良いでしょう。

 

昔建てられた公団や公社のマンションには、容積緩和策がなくても、敷地利用に元々ゆとりあるものが多いのですが、民間マンションでは、こうしたゆとりの設計はほとんどありません。従って、床面積を増やすことができないのです。ということになれば、建て替える際には、容積率のボーナスが得られない限り、一時金など莫大な金額の負担を強いられる可能性が高いことになります。

 

マンションは日常の管理に必要な「管理費」と、大規模な改修工事のために積み立てる「修繕積立金」がありますが、修繕積立金には将来の建て替え費用を織り込んだ物件はないので、建て替え計画に当たっては、その費用負担が大きな問題になることは間違いありません。

 

都市計画は時々見直しが行われます。

 

そして、容積率が変更されることもあります。マンションの分譲時に200%だった地域が300%の地域になるかもしれません。そうなれば、保留床が生まれ、建設費用の捻出は可能となります。しかし、その逆もあり、結局、そのときになってみないと分からないと言うほかありません。

 

老朽化が進み、建て替えの話も進まない。住み心地はどんどん悪くなる。そのようなマンションでは、売却して別のマンションに転居するという人が増えていくことになるでしょう。

 

●マンションのスラム化が社会問題に

適切なメンテナンスをして行けば50.年や60年は問題なく住み続けることができるはずが、実は30年でダメになるマンションが多いという警鐘を鳴らす向きもあります。

 

30年で住めなくなることはないにしても、住みづらくなって転居する人が増え、管理費の滞納なども増えて次第に賃貸マンション化し、やがては空室が多くなってスラム化したり、幽霊マンションのようになったりする。これは決して特異なケースではないのです。

そうなると資産価値も何もあったものではないわけで、これは既に現実の姿として起きていると、いつかテレビ番組が取り上げていました。

 

そうだとすると、これは他人事ではありません。本当のところはどうなのか?マンションに住むときには、ある覚悟・心構えが必要なのかもしれません。

 

マンションの寿命とスラム化の懸念を掘り下げて考えてみましょう。

 

●そもそもスラム化とは「都市のスラム化」のこと

スラム(Slum)と聞いて、どのような光景を想像されるでしょうか?

スラムとは、都市部で極貧層が居住する過密化した地区のことであり、スラム街、貧民街などとも表現されています。

 

都市の他の地区が受けられる公共サービスが受けられないなど荒廃状態にあるのがスラムです。世界中のほとんどの大都市にスラムがあると言われ、日本でも減ったとはいえ、完全に消滅してはいないのです。

 

スラムの特徴として、高い失業率と貧困が挙げられます。このため犯罪麻薬アルコール依存症自殺などが多発する傾向にあり、発展途上国の多くでは、非衛生的な環境のため伝染病が流行していることも多いようです。

 

発展途上国の多くのスラムは、農村部などからの移住者などが大都市に必要な労働力を超えて押し寄せることで発生しました。すなわち労働力超過によって、彼らは行き場を失い、環境の悪い街外れなどの未開発の地域に無秩序に住み着き、スラム街が形成されて行ったのです。

日本にスラムが少ないのは、諸外国に比べて失業率が低く、貧困の程度もましな方だからと分析されています。

 

多くのスラム街では、消防車救急車といった非常用車両の通行ができないほど道が狭く込み入っているため、火事が広がって多くの犠牲者を出す、急病患者や怪我人が助からないなど生活環境を悪化させる要因になっています。

 

こうした世界の光景は、日本のテレビ番組でもいろいろな形で放映されて来たことから、一度ならず見た人もあるでしょう。

日本はそこまでのスラムは存在しないと言ってよいですが、将来もないとは誰も断言できないのです。

 

●マンションのスラム化

都市のスラム化と同じような光景がマンションに表われる事態は想像がつかないかもしれません。ですが、建築後40年以上のマンションが60万戸(2017年現在)に達しようかという現在、老朽化に伴うマンションのスラム化は現実的な問題になりつつあると言えます。

 

マンションがスラム化するとしたら、いくつかの原因が絡まって進行すると考えられるのですが、ここでは社会構造上の問題をさておき、手近な原因を整理してみます。

 

1.管理会社の体質の問題

委託業務をこなすだけで長期的な視野を持っていない管理会社に委託していると、例えば、長期修繕計画がない、作らない、作っても住民に理解を求め実行に誘導する能力に欠けるといった問題が起きます。

 

「マンション管理の主体はあくまでも管理組合である」。これは原則ですが、無関心な住人が管理会社に丸投げしておいても安心できるような会社があるのです。

ところが、管理費の節減を狙って管理会社を交替させたことから、上述のような頼りない管理会社と付き合うはめになってしまう場合もあります。

 

2011年に発生した東日本大震災のときの対応で管理会社が見直されたというニュースも伝わっています。インフラ復旧までの応急措置や、連絡網作りなどに先頭に立って住民を誘導し、安心させたといいます。

 

管理費が少々高くても、防災対策や防災組織、避難訓練、防災マニュアル作成などの提案や助言ができるか、コミュニティづくりの手助けをしてくれるか、長期的な視野に立ってメンテナンスの計画を立案し提言してくれるか、このような観点で管理会社を再評価すべきだという声も高まっているようです。

 

管理会社に任せるところは任せたらよいですが、管理会社の選択を誤ると、取り返しのつかない問題になりがちです。

また、管理に無関心な住人が多く、住人同士のコミュニケーションが少ない場合は、管理会社だけでなく、一部の組合役員などに都合の良いように運営されてしまう危険もあります。最悪の場合、修繕積立金の会計処理で使途不明金などの問題が起きたりもします。

 

こうしたマンションは適切な維持管理がなされず、知らず知らずの間にスラム化の道をまっしぐらということになってしまうのです。

 

2.住民の意識の低さ

管理費や修繕積立金の改訂(値上げ)に反対するばかりか、管理組合活動に関わるのは面倒といったマンション住人の意識の低さが、スラム化進行の最大の元凶かもしれません。

 

修繕積立金が不足しているマンションで、応急処置か根本的修繕かという問題になったとき、根本的修繕に踏み切るとしたら一時金を徴収しなければならない場合がありますが、そのとき、住人の意識が低い場合は必ず紛糾します。

「一時金を徴収するかどうかは、大半のケースで意見が真っ二つに割れる」と管理会社の知人は言います。

「負担は最低限の一時金で応急処理だけ実施したい」意見と、「資産価値を維持するには一時金が増えても根本的に修繕すべきである」との意見です。

 

応急処置は初期費用も工期も少なくて済みますが、しばらく経つと、また関連する工事が必要になるので、長期的に見た負担はこちらの方が多くなってしまったりするのですが、目先の支出が壁になるというわけです。

 

年金生活をしている住人が多く、「多額の一時金を払わなければならないならマンションを手放すしかない」という深刻な意見も出るらしいです。いろいろな事情の住人がいるマンションではよく見られる光景なのでしょう。

議論を続けているうちに話が堂々巡りになり、結論が出ないまま2年、3年と時が経過し、建物の老朽化は静かに進行して行きます。

 

3.建物の耐久性の問題

もともとの耐久性が低いマンションでは劣化が早いのも当然です。

ディベロッパーや販売会社が、マンションを販売する時に「このマンションは築後40年程度で老朽化が進んで建て替えをするか、かなり大規模な補修が必要になり、その為にはこれだけの費用がかかる。一戸あたりでは、数百万円か、それ以上」などと説明することはありません。

 

最近は長期修繕計画を提示して販売する慣習がありますが、残念ながら50年先までの計画書はなく、一般的には新築時点で30年止まりです。

 

品質表示の「建物劣化対策等級」が、おおむね75年から90年間は修繕不要(但し、構造躯体のみ)の「等級3」のマンション、または100年耐久の高強度コンクリート使用マンション、あるいは厳しい審査基準で知られる「長期優良住宅」認定マンションなどであれば、スラム化の危険は減少することでしょう。しかし、そのような高耐久マンションはそう多くないのが現実です。

 

●マンションがスラム化したら?

自分の住むマンションがスラム化するなんて想像もしたくないし、10年や20年くらいではスラム化するとは思えないので、現実感がないという人が多いことでしょう。だが、スラム化の問題はすぐそこまで来ていると懸念する専門家は多いのです。

 

マンションがスラム化したら、そのとき住人はどうするのでしょう。おそらく、見切りをつける人も少なくはないはずです。そして、徐々にその数を増す。空き家も増える。管理費の滞納者も多く、集金するのは困難を極める。こんな事態が想像できます。

 

ゴミの山だったり、自転車置き場に壊れた自転車が放置されていたり、壁や床のコンクリートから錆びた鉄筋が顔を覗かせていたりと、とても人が住めるような状態ではないものに変質した場合、つまりスラム化の進行がひどい場合、売却それ自体が困難になるでしょう。

ファミリータイプのマンションが、500万円、いや200万円で売りに出しても、誰も買ってくれないというのも決してオーバーな話ではありません。遠い未来の話でもないのです。

 

管理費が安かったり修繕積立金が不足したりというような管理では、早晩そういう憂き目を見るでしょう。空き家が多ければ多いほど、老朽化は早くスラム化は最後の局面に至ります。

 

●スラム化を予防する

スラム化を予防することはできるでしょうか?

先に、スラム化の原因として、3つの視点を紹介しました。すなわち、1.管理会社の体質の問題、2.住民の意識の低さ、3.建物の耐久性の問題です。これらの原因が発生しないようにできたら、スラム化は起きにくいはずです。

 

管理会社が住民に代わって専門家としての助言や提案を適宜行なうことによって、建物の日常メンテナンスと適切な大規模修繕を促し、実施して行くことが、まずは重要です。

 

しかし、助言や提案を行なっても実行に移すためには管理組合、すなわち住人(所有者)の決議が必須になります。肝心の住人が他人事のように無関心であっては、助言も提案も無為に等しいことになります。

 

適切な時期に、適切な方法でメンテナンスを行なうことの大事さを理解し、合意に向けて積極的な意思表明をしなければなりません。遅れれば「適切な時期」ではなくなり、時期が遅れれば費用も嵩み、合意がますます困難になって老朽化の波を食い止めることができなくなるのです。

住民意識の問題こそが、老朽化予防または延命の鍵を握ることになると言えます。

 

初めから建物の耐久性を高く設計し建築することも重要です。昨今、長寿命化に取り組むディベロッパーも増えているようで、住宅性能保証の「劣化対策」項目で最高等級の「等級3」を取得する例が目立ってきました。歓迎すべきトレンドではあります。

 

 

 

 

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終わり

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